市民の科学 ミニミニ発表会

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■市民の科学 ミニミニ発表会

当日の様子

 神戸大学サイエンスショップでは、3月31日(水)、「市民の科学 ミニミニ発表会」を開催しました。神戸大学サイエンスショップでは、科学研究の楽しさを実感していただくために、市民の方々の自発的な研究を支援しています。2009年度は中学生を中心に、サイエンスショップで研究を楽しんでいただきました。吉橋佑馬さんは、変形菌が納豆に対して阻止円をつくることに注目し、納豆のどんな成分が阻止円形成に関係しているかを、化学的な分析によって明らかにしようとしています。今回はその研究成果を発表していただきました。変形菌についてのわかりやすい説明からはじまり、仮説をたてて、納豆成分の抽出や分離によって物質を特定していく緻密な実験をお話しいただきました。小学校3年生から研究を始めたそうですが、そのきっかけや、自ら研究費をとって研究を続けていることなど、笑いと驚きいっぱいのお話でした。


 今回、特別ゲストとして、ひとはく地域研究員の溝田浩美さんにハヤブサの研究を発表していただきました。ひょんなことがきっかけで、だんだんにハヤブサの観察にのめり込んでいく様子をユーモアたっぷりにお話しいただきました。地道な観察によるハヤブサの個性や日常生活、狩りの様子は普段は聞けない貴重なお話で、ハヤブサに対する「愛」も感じられました。ハヤブサが狩っている鳥の種類をまとめたきれいなパネルと、羽の標本など実物も見せていただき、とても迫力がありました。参加者の皆さんも興味津々で、とても盛り上がりました。


 神戸大学サイエンスショップでは、学内活動として、学部生の課題研究に対する支援も行っています。今回は、1回生の赤松さん・石橋さん、3回生の大西さんに、演習授業の課題として取り組んだ内容を紹介していただきました。どちらも短い期間での作業でしたが、それぞれに、研究の難しさと楽しさを実感し、研究に対してさらなる意欲を燃やしている様子がよくわかりました。


 最後に、人間環境学科・自然環境論コース4回生の道本さんに、卒業研究として取り組んだ内容を発表していただきました。さすが、4回生ともなると、研究期間も十分あり、たくさんの人と十分議論した結果がプレゼンに表れていました。専門的な用語が多くなり少し難しいところもありましたが、身近な生き物のトノサマガエルからみた生態系保全について一緒に考えることができたのではないでしょうか。

 今回の発表会では、市民の方から、小・中・高校関係者の方、自治体の方、大学生・院生・教員まで、幅広い方々にご参加いただきました。今後もサイエンスショップでは、様々な人たちをつないで、みなさんの活動の場を提供していきます。